2017年12月24日日曜日

elecrowから基板が届きました。



先日elecrowへ発注したヘッドフォンアンプのプリント基板が無事に届きました。

納期は約一週間といったところです。実はデータを入稿した際に裏面マスクのデータに不備があったのですが、サポートからメールで問題がある部分を指摘してもらえたのでスムーズに再入稿できました。

ちなみに今回の内容は…

10cm*10cm内サイズ
片面基板・片面マスク
レジスト青
シルクあり
リードフリー半田面
発送はOCS/ANA Express

という内容でした。
ガーバーデータはKiCADで製作したものです。KiCADだとデフォルトの拡張子から対応する拡張子にリネームが必要ですが、内蔵のガーバービューワでチェックしながらできるので特に心配は要りませんでした。(それでも1回間違えたんですけどね…)

基板のクオリティは、国内や他の安基板屋とくらべても謙遜のないレベルです。シルクの位置が穴に対してわずかにズレている個体が稀にありますが、気になるほどではないですね。テスト用の余りなのか10枚発注したら3枚余分の計13枚送られてきました。

納期も早めでクオリティも問題なしと分かったので、次回はオンボードプリアンプやディスクリートオペアンプの基板を発注してみたいと思います。

さて、年の瀬も迫ってきましたので届いた基板で急ぎHPAの組み込みを行っていきます。

2017年12月16日土曜日

1U BassPreamp 年末処分特価品

コントロールはD.I Level, Gain, 3bandEQ, OutLevel, MidShift

こちらはSapphire BassPreampを1Uケースにラッキングしたものになります。基本的なスペックはSapphireを踏襲していますが、3バンドEQに加えてバランスDIアウトを搭載しています。DIアウトのレベルは個別にトリムできるようになっていますから、プリアウトとは別にPAやレコーディング環境に合わせることができます。もうひとつは、電源はAC100V(120Vも対応)仕様です。電源が容量アップして高性能になっているのはもちろんですが、IECインレット対応の通常の電源ケーブルを使うことができます。

ケースが試作品を流用したものなので特価で。
¥56,000 (tax,送料込み) SoldOut!
になります。

1Uサイズですが重量が約1.6kgと非常に軽量です。片手で軽く持てますよ。ラッキングしてパワーアンプと組み合わせて高性能ベースアンプとして使ったり、DI出力があるので宅録やレコーディングでも活躍できそうです。

サイズ : W482mm*H44mm*D250mm(EIA 1U)
重量: 約1.6kg
コントロール : Gain, Bass, Treble, Middle, Mid Shift, Output, D.I Output
電源 : AC100〜120V


ちなみに、ご希望であればケースは新品に作り変えることも可能です。HA-02と同じブルーアルマイトのケースの場合は+¥12,000になります。お問い合わせを!

2017年12月15日金曜日

最近使っているCAD

オンボードプリもPCB化

PCBを作るために最近やっと本腰を入れてCADを使い始めたのですが、以前使っていたEAGLEではなく、無料でオープンソースのKiCADというソフトを使っています。

個人的にEAGLEと比べて気に入っている点は

・すべて無料
・基板サイズの制約がない
・初期ライブラリが意外と充実している

の3点でしょうか。
EAGLEと大きく違うのが回路図上のコンポーネント(シンボル)と基板上のフットプリント(実装情報)が完全に独立している点です。なので回路図を完成させたあとはそのままPCBのエディットに入るのではなく、一度コンポーネントとフットプリントを紐付けする必要性があります。

例えばNE5532のオペアンプのコンポーネントがあったとします。適合するパッケージはDIP8ピンですので、DIP8のフットプリントをライブラリから探し、紐付けします。慣れるまで少々時間が掛かりますが、使うフットプリントはある程度絞られてくるので一度慣れてしまえば気になりません。これが賛否両論点で、時間がかかって面倒という意見もありますが、逆に回路図上のコンポーネントは同じでも基板上では違うフットプリントを使いたい…というときなどはライブラリにデータを追加しなくても自由に組み合わせられるのでその自由度は高いというメリットもありますね。

あとやはり一番の理由は基板サイズの制約がないこと。無制限です。EAGLEは購入したグレードによって最大基板サイズが決まっており、それを超えるサイズの基板はガーバーデータ出力できないようになっています。(無償版は80*100mmまで)ProAudioをメインに製作している自分からすると、有償版のStandardでもギリギリ最大領域が足りなくなることが多くそれがネックでした。機材の大きさに合わせて自由度のある設計がしたかったので。

現在はelecrowに先日受注したヘッドフォン・アンプのPCBを既に発注しています。そのレポートもしてみたいと思いますので、後ほど。

2017年12月7日木曜日

Neve3415 ステレオラッキング

Neve3415/A 2ch

モジュールはそのまま引き抜けます

Neve3415/Aをステレオペアでラッキングしました。
3415は1272と同じく元々はNeveコンソールに内蔵されたラインアンプですが、入力トランスが各チャンネルストリップと同じ10468ですのでゲインを上げればマイクプリとして使うこともできます。イギリスのBlakyboyのラッキングが特に有名でしょうか。個人的には初段のゲインステージで歪みやすい1272よりも、こちらの3415のほうが使いやすい音色で好きですね。歪みが少なく落ち着きがあるトーンという印象です。トランスレスのコンデンサ・マイクなどとよく合う気がします。

Neve3415

さて今回は通常マイクプリとして使うほか、ラインアンプとしてもそのまま使えるようにしました。なので多少大きな信号が入っても問題がないように調整しました。ゲイン・スイッチの抵抗値もそれに合わせて変更しています。なのでオーディオIFなどから信号をサミングしたり、マスタリング用の2mixを通すことにも適しています。

BA440とBA460

Neve3415系の特徴はアンプ部です。1073や1272はアンプがBA283というA級シングルアンプで構成されていましたが、少し後の時代になってこの3415ではBA438とBA440という2個のディスクリートアンプに変更されています。 BA283との違いは、出力段がシングルではなくプッシュプルに変更されていることです。ゲインも初段のエミッタ抵抗ではなく、出力のフィードバックで調整されるようになっています。この部分が同じ+24V電源の1272よりも歪みが少なくなっている要因だと思います。ちなみに更に後の時代に刷新された33415モジュールではアンプがBA638とBA640というハイブリッドICタイプに変更されていますから、フルディスクリートのNeveは概ねこの時代が最終期となります。



入力トランスはMarinairもしくはSt.Ivesの10468、出力は基板付けタイプのTF12012が使われています。これはチャンネルストリップ形のモジュールだとNeve33115と同じですね。(なので1.2kΩないし300Ω入力のマイクプリアンプとして使うことができます)少し珍しいのは出力トランスのセカンダリーから出力アンプのBA440にもフィードバックが掛かっています。この時代のNeveは半導体アンプの周波数特性をフィードバックで補正しようと試みていることが分かります。

ちなみに3415モジュールは型番に末尾に/Aが付いていますが、他には3415xなど末尾にアルファベットが付いているものが何種類があります。それは納入先(放送局など)向けのカスタム品であることを示すアルファベットで、特定の部品がカスタムされていたり微妙に仕様が変更されているものが多いですね。(ex.アウトプット・トランスの変更)

当方のモジュールの在庫はありませんが、既にお手持ちのモジュールをラッキングすることはできますので、ご希望の方はお問い合わせください。

2017年12月2日土曜日

ディスクリートバッファー

最近プロオーディオ以外でも、デジタル臭さを取ったり、アナログのドライブ感を足す目的の機材ってたくさん出ていますよね。特に最近は流行しているギター系のエミュレーション・アンプ(ケ○パーなど)の前にそういったものを繋ぐのがトレンドのようで…。

さてそんな流行っている?デジタルアンプ向けの某社製のバッファーの中身を解説します。
今回は珍しく回路図も載せます。

ディスクリート・バッファー
Q1,2 : 2SK30ATM (Matched Pair)
Q3,4 : 2SA773
Q5,6 : 2SC945

※ダイオードは定電流E102

フルディスクリートがウリの製品のようです。
見ての通りディスクリートオペアンプをボルテージフォロワーしたものになっていますね。
回路を見てピンときた人も居ると思います。金田式アンプそのものです。

同じ半導体がペアで三つ並んでいるので一見回路図と同じく動作も完全対称のようですが、実は違います。2段目のPNPトランジスタの動作が左右で異なるからです。そのズレがそのまま出力段に出るので電気的には若干いびつな増幅になります。

この回路の特徴的なところが、出力段がコンプリメンタリーSEPPではないこと。エミッタフォロワーではなくエミッタ接地になっているところです。つまりは出力段にゲインがあります。逆を言うとこの回路の弱点でもあります。出力インピーダンスはそれほど低くなりません。ラインレベルぐらいまではローインピーダンスになりますが、トランスなどは直接ドライブできません。

複雑な回路ではなく自作できるので、買うのはアレだけど…という人は作ってみましょう。いわゆるソース接地やエミッタ接地一発のなんちゃってバッファーよりはしっかりした音が出ます。

注意すべきは初段の2SK30は特性の揃ったものを使ってください。ソース側の100Ω可変抵抗は出力に出るオフセットDCを調整するためのものですが、バラつきが大きすぎるとここで補正しきれなくなります。(元ネタの回路はデュアルパッケージのFETを使うことを推奨)