2018年11月29日木曜日

DC Filter Module for JC2 (ML1)

Mark Levinson DRF-2


Mark Levinson JC-2(ML-1)には内蔵モジュールのひとつにDCフィルターモジュールがあります。

これは外部電源からJC-2本体に供給されているDC+-15Vをフォノ専用の+-13Vにドロップして出力するフィルター・モジュールです。DCを本体側で更にレギュレートすることでDC電源の残留ノイズを更に減らす狙いがあるものだと思います。




これが故障もしくは破損してしまうと内蔵のフォノEQで音を聴くことはできなくなってしまいます。フォノアンプモジュールが完動品だったとしても、電源が供給できないからです。

破損したモジュール


オリジナルのモジュールは他のモジュールと比べても経年劣化で破損することが多く、製造から40年近くなった現在は付属のPSU(スイッチング)と同じく壊れている個体を散見します。大抵は、内部の樹脂が膨れ上がるように割れて壊れます。

ただ問題はラインドライバーと違って入手可能な互換モジュールがほぼないのです。
(しかも中の回路図も公開はされていません)

Conisis DOA-008


一応Conisis社の自社アンプ向けに開発されたDOA-008というモジュールがありますが、飽くまでも自社のフラッグシップ・アンプであるCL-1のために製作されているモジュールであり、単品で購入しようとすると非常に高額な部品です。あまり現実的ではありません。(定価10万以上)

他が作っていなければ自分で作ってみよう…と思いました。ちょうど、私物として所有しているJC-2のDCフィルターモジュールが壊れたので、その補修用も兼ねての開発になりました。

そして完成したのがこちらです。

DCF-05 on JC-2 MainBoard


当方オリジナルのDCフィルターモジュール、DCF-05です。
もちろんJC-2のオリジナルにピッタリと合致したサイズになっています。

ちょっといびつな外観から分かると思いますが、超ローノイズを実現するために以前から研究していたLEDレギュレータを採用しています。もちろん完全なディスクリート構成ですので、レスポンスは抜群です。トランジスタもDCのプラス、マイナスの挙動が一致するように選別しており、決して簡素化されたものではありません。むしろ音質はグレードアップが期待できます。(LEDレギュレータについては当該の記事参照)

特にレビンソンのオリジナルレギュレータよりも音のスピード感、解像度、低音の躍動感が上がっていると実感しました。1次側にデカップリングのコンデンサも入っていますので、ラインドライバーの音にも良い影響がありそうです。

レビンソンの互換パーツの相場よりかなりアフォーダブルな価格で提供する予定です。
DCフィルターモジュールが壊れてお困りの方は是非お問い合わせください!




通電すると強く発光するのでちょっと眩しいのだけが欠点です…。

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